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報告 「平成30年度 おおいた6次産業化チャレンジスクール」 

H30年度チャレンジスクール


 農林漁業者による自社生産物の加工品開発、販路開拓、流通、販売等を一環して行うことにより、新たな付加価値を生み、稼ぐ仕組みをつくり出す6次産業化。その促進を目的に、「平成30年度おおいた6次産業化チャレンジスクール」が6月25日より全8回の日程で行われました。本スクールは一昨年から開催され、今年で3回目となります。昨年度の受講生には、6次産業化プランナーの支援を受け、新商品を開発し総合化事業計画の認定を受けた農家さんもいらっしゃいます。 
 
 今回のチャレンジスクールは、1回目は6次産業化に興味のある様々な業種の方へ向けたオープン講座、2〜8回目は実際に6次産業に取り組んでいる農林漁業者向けの実践的な講座を行いました。商品開発の事例や販路開拓の方法、衛生管理についてなど、もりだくさんの内容となりました。 

 


6月25日(オープン講座) 
 「はばたく農業女子 埼玉から世界へ!
  〜“今”だからできる6次産業化の可能性〜」 

   講師:貫井園 取締役  
      貫井 香織 氏(埼玉県) 
 
 「稼げる6次産業化の仕組みづくり 
  〜農業と食、地域資源を総合プロデュースする
  当社の取組から〜」
 
   講師:株式会社ファーマーズ・フォレスト  
      代表取締役社長 松本 謙 氏(栃木県) 



 オープン講座となる1回目は、まず貫井園取締役の貫井香織氏が講演。元々はお茶の生産農家であった貫井園が、原木しいたけの生産をはじめたきっかけ、お茶や原木しいたけの生産から販売までを手がけるにあたって生まれた新商品とアプローチ方法、国内外への輸出事業についてなどもわかりやすくご紹介いただきました。農業女子プロジェクトメンバーとしても活躍する貫井氏による、若い視点・女性目線から見た農業や商品開発秘話もお話しいただき、6次産業化を考える参加者にとって新しいヒントがつまった内容でした。 
  
 また、同日2つ目の講演は、株式会社ファーマーズ・フォレストの松本謙氏より、6次産業化において大切な“地域の仕組みづくり”について、具体的な事例を交えながらの貴重なお話をいただきました。6次産業化プランナーとして支援活動を行いながらも、自社での道の駅プロデュースをはじめ、ラジオDJとしてメディアを活用した情報発信、自社農園で生産者としての活動、地元の眠った環境を観光地として再注目してもらうツアーの企画など、精力的に活動されています。単純な6次産業化を目指すのではなく、仕組みをきちんと整えることにより生まれる“地域の6次産業化”を行うことの重要性をお話しいただきました。 

 


7月13日・7月18日・8月6日・8月24日(全4回) 
「売れる商品・販売・マーケティングの手法を学ぶ」 

  講師:1031ビジネスコンサルティング代表 
     中央サポートセンター 6次産業化プランナー  
     石本 和治 氏(奈良県) 




 講座2回目以降は、実際に6次産業化に取り組んでいる農林漁業者を対象として講座を展開。7月13日から4回にわたり行われた講座では、1031ビジネスコンサルティング代表・中央サポートセンター6次産業化プランナーの石本和治氏を講師に招きました。売れる商品・販売・マーケティングの手法を学ぶことを目的に、経営感覚を持って6次産業化に取り組むことで可能になる“儲かる仕組みづくり”を、国内外の事例を元に学んでいきました。自社の現状を客観的に把握するためにSWOT分析をし、自社のこだわりや独自性などを書き出すことで改めて自社の強みや弱みを知り、その上で具体的なマーケティングの方法(ホームページやSNSなどの情報発信ツールを上手に使う手法、バイヤーへのアピールの仕方など)をレクチャーしていただきながら、儲かる方法を段階的に学びました。特に5回目の講座では、どのように納得させ、自社製品を売るかを個別指導を交えて実演。より具体的な体験を通して、自社の強みや改善点を改めて確認でき、次へのステップにつながったようです。 

 

9月5日・9月19日・10月4日(全3回) 
「食品安全のためのHACCP(ハサップ)を学ぶ」 

  講師:オフィス ロブスタイル サポート  
     中央サポートセンター 6次産業化プランナー  
     海老澤 政之 氏(大阪府) 
 
  講師:大分県産業創造機構 アドバイザー 
     6次産業化プランナー 
     藤井 敬志 氏(大分県) 



 講座6〜8回目は「食品安全のためのHACCP(ハサップ)を学ぶ」と題し、計3回の講座が行われました。食品の安全や衛生管理の方法として義務化されているHACCPについては、「難しい」「面倒」というイメージを持っている生産者が多いようですが、質の高い食品事業者として商品開発や販売を行うためには必要不可欠です。HACCPの基礎や考え方について、これまで海老澤氏が手がけてきた店舗の取り組みを例にあげながら、簡単な食品安全管理システムのつくり方や、文書化することで問題点を把握することの重要性などを、ポイントをおさえながら分かりやすくお話いただきました。それぞれの事業者が自分たちの現状に照らし合わせ、どのように取り組んで行くべきかを具体的に学ぶことができたことで、これまでのマイナスイメージが払拭されたようです。 

 
  
 このチャレンジスクールを通して、県外のみならず、海外の事例を具体的に知ることができました。また、自社の生産物や製品についても改めてじっくりと考え、強みや改善点を見つける良い機会にもなったのではないかと思います。大分県6次産業化サポートセンターでは、引き続き皆様の6次産業化への取り組みを全力でサポートし、一つでも多くの成功事例が生まれることを期待しています。 


 

6次産業化とは