報告「平成29年度 おおいた6次産業化チャレンジスクール」

 大分県6次産業化サポートセンターでは、昨年度に続いて「おおいた6次産業化チャレンジスクール」を開催。「商品力の向上」「販売力の向上」をテーマに、2回のオープン講座と5回の実践者講座を行いました。  オープン講座では、6次産業化の先進事例として、岡山の赤米を使った加工品で全国に販路を広げるレッドライスカンパニー株式会社の難波友子氏、浜松の「うなぎいも」で輸出にも取り組む有限会社コスモグリーンの伊藤拓馬氏による講演を開催。実践者講座では、講義のほか、商談スキルに必要な演習やインターンシップ研修も行い、受講生の皆さんから「新しい発見がたくさんあった」と好評をいただきました。 チャレンジスクール

●第1回オープン講座「商品開発と販売の現場」


・先進事例講演「岡山の赤米を全国へ~赤米で6次産業化サクセスストーリー」
(講師:レッドライスカンパニー株式会社 難波友子氏)

 難波さん夫妻はU・Iターンで就農し、地元の神事に使われる赤米で起業。観光地近くの休耕田などに赤米を植え、赤米イベントで知名度アップ(ホップ)、OEMを活用したハレの日シリーズで全国展開(ステップ)、世界進出へ(ジャンプ)と、計画的な取組が披露され、受講生からは「地域に貢献しながら商品を作れるところがいい」などの声が聞かれました。
チャレンジスクール
・トークセション「売れる!6次産業化商品~売り手とパッケージデザイナーの視点から」 (講師:FMS綜合研究所 三輪宏子氏 ゲストスピーカー: gohan 安美和氏、日本パッケージデザイン協会会員 曽我部淳子氏)

 講師とセレクトショップの商品プロデューサー、パッケージデザイナーよるトークセッション。実際に売れている商品を映像で見せながら、その要因をプロの目から分析するわかりやすい解説は、「何となく良いデザインだなと思うものには理由があることがわかった」「普通の本物という言葉が印象に残った」と好評でした。

●第2回オープン講座「ブランド化 そして海外で売る」
・先進事例講演「浜松から台湾へ!うなぎいもプロジェクトの取り組み」
(講師:有限会社コスモグリーン 伊藤拓馬氏)

 造園業から農業に参入し、うなぎの頭や骨から作る堆肥で育てたサツマイモを「うなぎいも」としてブランド化。浜松市民全体を巻き込んだプロジェクトからうなぎいもプリンなどの加工品が次々生まれ、輸出も進んでいる経緯が紹介されました。「ブランド化が大事、自立できるようにならないと」と思いを新たにされた受講生も多かったようです。
チャレンジスクール
・講義「輸出を行うための基礎知識」
(講師:日本貿易振興機構〈ジェトロ〉大分貿易情報センター 係長 杉野浩史氏)

 輸出に必要な基礎的手続きや仕組みをわかりやすく学びました。「代金回収前払いの条件は受けてもらえるか」「PL保険には入った方がいい?」「マージンはどのくらいが一般的?」など具体的な質問が多く上がり、関心度の高さがうかがわれました。「海外が身近に感じられて可能性が広がった」と意欲的な感想が聞かれたのもうれしいことです。

●実践者講義を終えて
チャレンジスクール
 計5回の実践者講義は、農林漁業者である受講生が、企画から商品作り、販売までの6次化を体系的に学ぶ講座です。第1回は株式会社パイロットフィッシュ 五日市知香氏による「小さな力の商品開発」。お客様に喜んでもらえる6次産業化商品の企画・開発、製造・販売についての講義の後、各々自社商品を持参してアドバイスを受け、「コンセプトをしっかり持つことの大切さを実感した」との声も。第2・3回は中央サポートセンター6次産業化プランナーの石本和治氏による「商談のノウハウ」。商談に必須のFCPシートの書き方や活用法を学び、受講生が実際に作成したシートを使った模擬商談会も行われました。第4回は「九州食の展示商談会2017 in くまもと」へのインターンシップ研修。講師の6次産業化プランナー 川辺房男氏と一緒に展示ブースを回り、商談の現場を学ぶ研修に、商談会未経験の受講生は「どうすれば商品の良さを伝えられるか、とても参考になった」など、得たものが多かったようです。最終日は有限会社鈴木養鶏場 鈴木明久氏による「先導的事業者講話」のあと、受講者発表会&意見交換会が開かれました。  各講師の専門的な講義や実践的な講習を受け、受講生の皆さんから「向上心と熱意を持ってさらに事業展開していきたい」など前向きな声を多くいただきました。サポートセンターでは、今後も6次産業化の拡大をめざして、皆さんを応援していきたいと思います。